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2022.06.23
先日06月19日。
本校俳句部が、俳句甲子園の四国地区大会に出場しました。
会場はなんと大街道のど真ん中!
数年ぶりのオープンスペースでの開催に、高揚感もひとしおです。
済美平成校の出番はといえばいきなり第一会場の第一試合。
緊張の面持ちで、会場に向かう足取りも自然と速まります。
さて。俳句甲子園といえば実は団体戦だってご存知ですか?
出場部員が提出したそれぞれの句について、全員で共通認識を持っておくことが何より肝心になります。
それというのも、俳句甲子園は作品の良し悪しだけを競うわけではありません。
俳句甲子園ではなんと、お互いの句について生徒同士で鑑賞、討論を交わし、その出来栄えも評価につながるのです!
そうとあっては繰り広げられる丁々発止の批評合戦。
取り合わせの是非は?
使う助詞は適切か?
季語の理解は正しくできているか?
切れは? 調べは?
限られた時間内でどれだけ句への理解を問い、またそれに答えられるかが勝敗の鍵を握ります。
そんななかで済美平成校は一校目、二校目との試合に勝利。
八月開催の全国大会に駒を進められるか、運命の三校目との試合に挑みます。
兼題は「シクラメン」。
先鋒戦、中堅戦と、花や特徴を活かした句や、取り合わせの妙、技巧を凝らした句が数々発表されました。
そして大将戦。済美平成校が最後に披講した句が……
シクラメン「未来を開け」と言われた日
うつむきがちな雌蕊を持ち、それでもなお、背筋を伸ばして立ち並ぶシクラメン。
期待に真摯であるには、覚悟が要ります。
求められる覚悟に、希望を抱くこともあれば、不安を抱くこともあるでしょう。
そのたびに、庭先に目を向ければ、シクラメンは春のあたたかな陽ざしのなか、しゃんとした姿でそこにいるのです。
まるで、今回の試合に臨む部員一人ひとりを表しているようでした。
この春に俳句を始めたばかりの部員が多くを占め、それでも俳句強豪校としての期待を一身に背負って挑んだ大会。
チームが一丸となり、個々の持ち味を活かして討論にも毅然と立ち向かいました。
結果は惜しくも優勝とはなりませんでしたが、大会を通じて多くのものを得たに違いありません。
新たな知見、新たな視点、新たな思い。
ここで得たものにさらに磨きをかけて。
今後のさらなる成長を楽しみにしています。