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2019.06.22
お知らせ
令和元年度 PTA講演会

日時:令和元年5月24日(金) 15:10~16:20

場所:済美平成中等教育学校(アリーナ)

[講師 芝 大輔氏の御紹介]

 1970年生まれ、1997年に松山消防局に入庁、2006年に防災対策課に異動されてから現在の危機管理課まで、行政や市民の防災に関する業務を担当し14年目を迎えられました。

 その間、2007年 新潟中越沖地震、2011年 東日本大震災、2016年 熊本地震、2018年 北海道胆振東部地震の際には、被災地で住民の活動や避難運営の調査などを行われました。

 現在は、市民を中心とした地方防災力の向上に注力されており、小学校から高齢者まで切れ目のない防災リーダー育成のため、若い世代の防災教育に特に力を入れて取り組んでいらっしゃいます。

[演題] 「大災害の時代を生きるみなさんへ ~その時、大切な命を守れる人に~」

 「自分が大災害の時代に生きていると思っている人はどのくらいいますか?」、「災害ってなに?」の質問からお話が始まりました。

 土砂災害・地震・火事・津波など、生徒たちから様々な答えがあがった中、芝氏から「皆さんに影響を及ぼす災いや被害が災害です。その中でも自然災害の話をします。」と講演が続きます。

 先ずは、近年の日本での地球温暖化とともに頻発する大雨や洪水についてのお話がありました。私たちの住んでいる愛媛県高浜地区で発生した2018年7月豪雨災害についての具体的なお話がありました。35か所にも及ぶ大きな土砂災害が起きたにも関わらず、住民の方同士の自主的な声かけや見回りによる早めの避難により、死者がゼロという結果であったこと。続いて、親子3人の方が亡くなられた中島地区の災害にも触れられ、「早め早めの避難、先ずは命を守る行動をとりましょう。」と繰り返しおっしゃっていました。

 続いて、地震についてのお話がありました。日本は地震の活動期に入っているそうです。2000年~2009年までの間に震度5以上の大きな地震が54回も起きており、2010年~2019年の10年間に至っては161回も起きていることが紹介され、この事実に会場全体がどよめいていました。更に震度7の過去の記録映像には、会場にいる全員が釘付けになりました。災害発生時には、様々な理由や原因により、救助隊が全ての現場に行くことができないそうです。水道管破裂・道路崩壊などにより、消火活動の妨げとなる場合もあります。更に、電話がつながりにくくなる為、119番110番にもなかなかつながらないそうです。阪神淡路大震災の時のことに触れられ、この災害時に助かった方の中で自力若しくは家族に助けられたり、友人近隣の方に助けられた方の割合が9割だったそうです。 救助隊が助けることができたのはわずか1割にも満たなかったとのことでした。だからこそ、「傍にいる皆さんの助けがとても重要です。被害を軽減できるのは、地域の人の力、皆さん一人ひとりの力がとても大切です。」と教えていただきました。

 現場を経験された貴重な体験をお話しくださり、子供たちも大人も防災について今一度考える大変良い機会になったのではないでしょうか。お忙しくまた暑い中ご講演いただき、どうもありがとうございました。

 芝氏のお話にもありましたが、この30年以内に70~80%の確率で発生すると言われている南海トラフ巨大地震。松山での震度は7、津波到達まで約2時間と想定されているそうです。

 保護者として、子供たちには今日の講演での次の言葉を忘れないで欲しいと願っています。

・災害から自分の命を守れる人に

・自分の命が助かった後は、助け合い、周りの人を助けられる人に

 済美平成の皆さんは、この自助共助ができると信じております。

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