霜月最初の土曜日、平成校は「人権DAY」。
朝読書の時間を利用して全校放送で、今夏実施の全国盲学校弁論大会優勝者のスピーチに耳を傾けました。タイトルは「一歩ずつ前へ」。健常者に混じってミュージカルにチャレンジした時、当初は「面倒くさい子だ」と思われるのが怖くて、周囲に自分が困っていることを率直に言えなかった心情と、伝える勇気を持てるようになったことで、適切なフォローを得て、ミュージカル出演も充実した楽しい体験になったことが、等身大の言葉で語られていました。
放送を聞いた生徒たちは、「自分が当事者なら」「自分が近くにいる人なら」という2つの視点で想像力を巡らせ、考えを深める時間を持ちました。
これに先立つ1日前、金曜日の5年生は人権HRで、大学進学へのチャレンジを前に子供の貧困問題とお金の話を考える授業があったばかり。
自分たちと同世代の子供の中に、貧困や家庭環境を理由に学費を苦労して自らなんとかせねばならない厳しい現実と向き合う人が多くいることや、自分たちが進学しようとすることは「贅沢なこと」なのか、といった視点で、当たり前としている現在の学校生活や「今の自分が与えられている場所」を相対化して考えてみる時間となりました。
授業の締めくくりには、生徒たちが歩む今後の長い人生を見据えて、先生から「厳しい状況に直面した時、諦めてしまわずに、自分の方からアクションを起こしたり、適切なフォローを探ろうと一歩を踏み出すことも忘れないで」といった呼びかけもありました。
「人生は恐れなければとてもすばらしいものなんだよ。人生に必要なもの、それは勇気と想像力、そして少しのお金だ。」
チャップリンの遺した言葉を改めて思い出しました。
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